立命館大学校友会は、約31万人におよぶ会員を対象に、年1回の「オール立命館校友大会」の開催や年4回の校友会報「りつめい」の発行などを行っている同学の校友会組織。
「校友会は年配者が多いイメージがあり、若い世代にとって取っつきにくい存在になっていました。そこで、若い世代が中心になって気軽に参加できるような組織づくりを行い、校友会を活性化していこうと「リコネクト(Re‐Connect)」と呼ぶ事業をスタートさせました」と立命館大学校友会事務局の大西克樹氏は言う。年間3~4回、東京、名古屋、大阪の3地域で20代の卒業生有志が企画・運営する校友会イベントを開き、同世代を中心に結束を強めようという試みだ。その背景には、次のような事情もあった。
学校の校友会など卒業生の組織は、学校にとってはその運営に有形無形の支援を提供してくれる貴重な存在である。このため、組織の最重要の資産は卒業生の住所や帰省先などの個人情報となるが、卒業後、転居などで個人情報が変わっても、そのことを母校に連絡する人はほとんどいない。したがって、会員情報は経年劣化が避けられないのである。一方、近年は携帯電話の普及とともにほぼ全員がメールアドレスを持ち、それさえあれば連絡手段が確保できる環境になっている。「そこに着目しメール中心に『リコネクト』の運営管理をすることにした」と大西氏は言う。