積層セラミックコンデンサやインダクタなどの電子部品の開発・製造・販売を手がける太陽誘電。その製品は、スマートフォンやパソコンなどの通信・情報機器や、テレビなどのAV機器をはじめとするIT・エレクトロニクス分野のさまざまな機器に搭載される。同社の顧客である完成品メーカーは、日本をはじめアジアや欧米などの世界に広がっている。
従来主力としてきた民生用製品市場は、景気の変動をストレートに受ける市場であることから、安定的な事業運営が難しい環境にある。そこで同社は、経営環境の安定化を図るため、さらなる成長が期待されている自動車や産業機器、ヘルスケア、環境エネルギーといった新市場に着目しその開拓を経営課題として掲げたのである。
「従来のお客様である量産品の民生用機器メーカーとは、ルートセールス的に足を運んで注文を頂く関係を構築していました。しかし、大型の産業機器など年間数百台といった生産規模のBtoB製品向けとなると、いきなり営業担当者が足を運んでもすぐに商談に持ち込むことは難しく、非効率となります。そこで、こうした市場に効率的に参入する方法を考え、得意としていた展示会出展や広告で見込み客を集めてアプローチすることにしました」と広告グループの田中氏は言う。