ウイングアーク1st株式会社

約15,000名を自社イベントで集客する
ウイングアーク1stがシャノンを
10年以上使い続ける理由とは

左:マーケティング本部 Brand Awareness部 部長 松久 育紀 氏
中央左:マーケティング本部 Demand Generation部 若林 朋子 氏
中央右:マーケティング本部 Demand Generation部 谷井 沙矢香 氏
右:マーケティング本部 Brand Awareness部 堀部 啓太 氏

企業のデータ活用を支えるソフトウェアとサービスを提供するウイングアーク1st。帳票・文書管理事業では、帳票基盤ソリューション「SVF」や電子帳票プラットフォーム「invoiceAgent」を展開。データエンパワーメント事業では、データ分析基盤「Dr.Sum」、BIダッシュボード「MotionBoard」などのサービスを提供し、さらにコミュニケーションプラットフォーム「dejiren」なども提供している。

Point

  • 導入の決め手はセミナー集客のメール配信と申込フォームぺージ更新作業の負担軽減
  • QRコードスキャンによる来場者管理で集客状況をリアルタイムで把握
  • データの可視化と分析により参加者、協賛者、登壇者の全員の満足度を高めイベントのユーザー体験を向上

ウイングアーク1stの年次イベントの歴史

Brand Awareness部 部長の松久氏は、「元々はウイングアークフォーラムという名称でパートナーや既存のお客様を主なターゲットとして開催していました。 そこに、新規のお客様やウイングアークを知らない潜在層などのより幅広い層までターゲットを広げ、市場におけるソートリーダーシップの獲得をするためのイベントとしての位置付けとなり、それに合わせてイベント名称も「updataNOW」(2022年は「updataDX」)と変え、イベントのブランディング化を打ち出しました。 今では、データ活用をテーマにした国内最大規模のイベントに成長できたと自負しています。昨年はリアル×オンラインの同時開催形式でしたが、今年は日ごとに開催形式を分け、リアル会場での参加者同士の交流や質の高いイベント体験と、オンラインでの幅広い参加者層へのリーチというように、明確にイベントとしての機能を分け、両方の価値向上を目指しました」と語る。そして、このイベントのプラットフォームとして採用しているのがシャノンのSHANON MARKETING PLATFORM(SMP)だ。

導入のきっかけはセミナー集客のメール配信ツール選定

同社のSMP導入は2011年に遡る。きっかけはセミナー集客のためのメール配信が目的だった。「開催頻度が増え、それまでのメール配信ツールの配信可能件数を超えていました。シャノンも最初は配信数の要件を満たしていなかったのですが、当社の担当営業の方が上司とかけあって解決してくれたのです」と若林氏は当時を振り返る。集客メールに関しては、顧客管理システムとの連携のため他システムに移行したが、現在でも申込後のフォローやリマインドは、SMPが重要な役割を担っているという。

また、セミナーの開催頻度が増す中で、課題はセミナー申込用のランディングページ制作と運用管理だったと若林氏は言う。セミナー内容更新のたびに、ランディングページ修正の外部業者への依頼やFTPアップロードなどの煩雑な作業が発生。その都度若林氏の作業と外部への発注の負荷も高まっていた。この課題もSMPを採用することで、作業は大幅に効率化し解決したという。「シャノンのシステムはCSSやサーバーの知識がなくてもページ更新が可能で、私の負担も大きく減りました」(若林氏)

サーバーの信頼性も課題だった。大規模イベントでは短期でアクセスが集中する場合があり、集客期間中のシステム停止は致命的となる。SMPの利用を継続する最大の理由は「安全な環境を構築できる」という信頼性であり、その点が重要だと松久氏は強調する。

運営上の課題としては、セミナーの席数管理があった。会場で来場者にPCで製品を体験いただくセミナーも開催していたため、会場の席数確保は重要となる。SMPによってセッションごとの集客状況がリアルタイムに把握でき、歩留まりの管理も行いやすくなった。

来場受付のデジタル化で集客状況をリアルタイムに把握

こうした課題に対応してきたSMPだが、現在、チームがその価値を実感しているのはSMPの来場受付管理の機能だ。

若林氏はSMP導入前のウイングアークフォーラム時代を振り返る。「当時は来場者の名刺を受け取り、Excelに入力していたのです。“今何人来ているの?”と聞かれてもカウントできていない名刺が山積みで答えられない状況でした」

現在では、参加者の受講票メールに記載されたQRコードをスキャンするシステムが導入されている。このシステムにより、来場者の情報がリアルタイムで把握できるようになった。参加者の社名や氏名だけでなく、目的(「社内利用」「顧客提案・その他」など)もQRコードを読み込んだ際に識別できるようカスタマイズし、当日対応する全ての受付スタッフにも認識できるよう工夫した。これによって会場の営業担当者も適切な対応を取ることができる。受講票のメールを忘れることへの懸念があったが、「みなさん真面目に印刷して持参してくださいます」と若林氏は言う。もちろん忘れた人にも会場で印刷してもらうなど対応ができる。

「参加者の方々には、セミナー受講だけでなく招待者限定のネットワーキングパーティやランチセッションなど種別が相違するセッションに参加される方もいらっしゃいます。こういう方々が来場した時に、受付でスタッフがすぐに識別して色分けしたストラップを渡すなど細かなオペレーションが必要になります。SMPはこうした細かなオペレーションを可能にするための、表示やデータのカスタマイズが行えます」(若林氏)

また、セッションの内容やタイムテーブルの変更管理もSMPで効率化した。SMPでサイトの更新を行う谷井氏はこの機能について次のように説明する。「タイムテーブルやスピーカーの紹介ページ、参加者のマイページなどはSMPのサブキャンペーン機能を使って作成しています。例えば、特定セッションの開始時間をSMP上で更新すると、同セッションの時間が掲載されている全てのページが自動で更新されるようにカスタマイズしています」(谷井氏)

SMPによって収集される参加登録者のデータや来場、受講履歴は全て顧客リードに反映される。このデータの橋渡しを担うのがウイングアーク1stのMotionBoardだ。SMPからのデータをMotionBoardに取り込むことで、社員全員が集客や来場状況を迅速に把握することができる。各セッションの埋まり具合も随時確認でき、問題が生じた場合には迅速な対応が可能だ。営業担当者が案内したお客様の集客状況もデータに反映され、営業とマーケティングの成果を詳細に分析している。これにより、営業担当者のモチベーションにもつながったと松久氏は言う。「営業担当者も自身が担当する顧客の集客状況に関心を持っており、データを基に相談ができることが重要です」(松久氏)

今後の課題はイベント関与者の満足度があがるユーザー体験の提供

イベント運営では、スポンサーへの配慮が重要な役割を果たす。 「今回、会場内の展示エリアのスポンサー様向けインフォメーションコーナーにシャノンのスタッフにサポート要員としてご協力いただいたんですが、機材のトラブル発生時の迅速な対応だけでなく、お客様からの質問にまでお答えいただくなど、弊社のスタッフと同じように対応いただけました」とスポンサー担当の堀部氏は話す。この取り組みは、参加者、協賛スポンサー、登壇スピーカーを含む全関係者の満足度向上に貢献している。今後は、来場時のオペレーションのさらなる便利化やセルフ来場認証機能の検討、パスIDに工夫を加えることで、受付オペレーションの効率化を目指している。

松久氏は、イベント体験の重要性について述べている。「ホテルの印象はフロントの対応で決まるように、イベントでも参加者との最初の接点である受付のオペレーションやホスピタリティ、IDパスやストラップの品質までが参加者の体験価値を左右します。」

参加者、協賛者、登壇スピーカー、社内の営業にいたるまで、細かな気遣いを払うことで全員の満足度を向上させてイベントのユーザー体験を高めていくことが、イベント実行チーム全員の思いだ。情報の持つ価値を最大限に高め、顧客のビジネス変革に取り組んでいるウイングアーク1st。同社のイベントが今後も成長していく上で、シャノンのSMPは今後も様々な価値を提供していけるように寄り添っていく。