LINEマーケティングとは?特徴やメリット、無料から使える機能を解説

LINEは、日本国内で圧倒的な利用者数を誇るコミュニケーションアプリ。2023年2月にはLINEとZホールディングス、ヤフーの3社の年内合併が決議され、さらに今後が注目されています。

LINEは個人間のコミュニケーションツールとしてだけでなく、企業と個人のコミュニケーションにも活用されるようになってきました。

法人向けの多様な機能が実装され、BtoCをメインとしたマーケティングでの重要度が増しています。

LINEマーケティングで成果を上げるには、メリット・デメリットや特徴をよく理解して自社に合った運用をすることがポイントです。

今回は、LINEマーケティングのメリットやデメリット、機能について解説します。機能については、主に無料で利用できるものをピックアップしています。

後半では、LINEマーケティングの効率を上げるシャノンの新機能についてもご紹介します。

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LINEマーケティングとは? 特徴を知ろう

LINEの特徴をふまえたLINEマーケティングがどのように活用できるかを解説します。

LINEマーケティングとは

LINEマーケティングとは、LINEを使って企業が顧客に情報を発信して集客や販売を行うマーケティングのことをいいます。

LINEの「企業公式アカウント」から、友だち登録したユーザーへ向けて情報発信ができ、双方向のコミュニケーションも可能です。このことは、日頃LINEを利用している人ならすでに知っていることでしょう。

LINEを利用するユーザー側の視点に立つと、LINEアプリ内では自分が親しくしている「友だち」との気軽なやりとりと全く同じ形式で、企業からメッセージが届きます。

あまり抵抗感がなく、「企業のキャンペーン情報に興味を持ったので読んでみた」という経験がある人も多いと思います。

個人と企業の情報が同じフォーマットでフラットに配信されるという特徴はSNS全般にあてはまることですが、LINEマーケティングならではの特徴もあるので、このあと述べていきます。

ソーシャルメディアマーケティングのメリット

LINEだけでなく、ソーシャルメディアを使ったマーケティングはFacebook、Twitterなどほかにもあります。

まずソーシャルメディアマーケティング全般に共通するメリットを確認します。
ソーシャルメディアマーケティングでは、企業公式アカウントから各種の情報を発信したり、ターゲット層に向けて広告を配信したりする施策が一般的です。

参考:ソーシャルメディアマーケティングとは?BtoBビジネスにおけるSNSの活用方法

ソーシャルメディアマーケティングに共通するメリットとして以下が挙げられます。

ユーザー側からみて親しみやすい
企業の公式Webサイトやメールマガジンと比べて、SNS内の企業アカウントによる投稿や広告は、常時閲覧しているメディア内に表示されるので、親しみやすく、見てもらえる確率が高いという特徴があります。

ユーザー属性にもとづいたセグメント施策がしやすい
SNS広告では、会員のユーザー属性に基づいたセグメント施策が容易です。
サードパーティーCookieを利用した広告が規制される今後、ユーザープロフィールを蓄積しているというソーシャルメディアの強みはより重視されています。

参考:Cookie規制の現状と、マーケティング部門がすぐやるべき5つの対策。シャノンが提案 する新技術もご紹介!

LINEマーケティングのメリットとデメリット

次に、LINEマーケティングならではのメリットを確認します。

国内で最もユーザー数が多く、アクティブ率も高い
LINEの月間利用者数は9,300万人(2022年9月末現在)、年代層は10代から60代まで幅広く、シニア層にも浸透しているのが特徴です。
また、1日に1回以上利用するユーザーが86%という高いアクティブ率も特徴です。
企業アカウントからの発信や広告配信により、多くのユーザーにリーチできる可能性があります。

メッセージの開封率が高く反応率も高い
LINEの平均開封率は非常に高く60%といわれています。
公式サイトによると、「約2割のユーザーがメッセージを受け取ってすぐに開封し、約5割のユーザーが3~6時間以内、さらに約8割のユーザーがその日のうちに開封」という調査結果があるそうです。
また、「クーポンを利用したことがある人58%、キャンペーンに応募したことがある55%」など、高い反応率も特徴です。

低コストで小規模事業者が利用しやすい
飲食店や美容院などの小規模な事業者が近隣地域を対象に集客をするときに適しています。
簡単に企業公式アカウントを開設して無料プランを利用することができ、有料プランも利用しやすい月額設定となっています。

双方向コミュニケーションがしやすい
LINEはチャット形式で双方向コミュニケーションに向いています。
企業が一般ユーザーにアンケートを実施したり、商品への意見を募集したりすることが容易で、顧客の調査・分析に役立ちます。
また、不動産業、教育産業などでは「LINEチャット」が活用されています。
販促で利用される「ステップメール」も対話形式のLINEと親和性が高い施策といえます。

参考:売上をつくる決め手「ステップメール」とは?その効果的な運用方法

一方、LINEマーケティングのデメリットとしては、長文を送信するには不向きで一度に届けられる情報量が少ないことが挙げられます。

ほかに、ブロックされると情報を届けられない、一定のコストがかかるなどもデメリットですが、それは他のマーケティング施策でも当てはまります。

LINEマーケティングが向いている業態

多様なメリットがあるLINEマーケティングですが、特に向いている業種・業態として、たとえば以下が挙げられます。

個人経営の店舗
LINE公式アカウントは低コストで運用できるので、飲食店、美容院、物販など個人が経営する店舗が友だち登録を増やし、地域で集客するのに適しています。
期間限定のクーポンやキャンペーンなどの情報をリアルタイムで届けることができます。

顧客とのコミュニケーションが必要な業態
不動産売買・賃貸、自動車の購入、学習塾の会員サポートなど、購買を決めるまでまたは購入後にコミュニケーションを必要とする業態に向いています。

提案型のECサイト、実店舗
ECサイト・実店舗どちらでも、購入のきっかけになる情報を届けるのに適しています。
たとえばアパレルなら家族コーディネートや季節商品の提案、セール情報など。全国展開しているアパレルチェーンでも、LINE公式アカウントは店舗ごとに運用して地域に発信し、きめ細かく集客している例があります。

中長期でコミュニケーションを継続し、ファンを増やしたい企業
今すぐの購買に結びつかなくてもコミュニケーションを継続することにより認知度を高め、将来の購買につなげる目的で、単価が高い住宅、生命保険などの集客に活用されます。

サブスクリプションサービスの顧客フォロー
近年拡大しているサブスクリプションサービスでは解約防止のために顧客のフォローが重要です。継続率を上げるためにLINEを活用したサポートが有効です。

LINEマーケティングはBtoBでも活用できる?

LINEは個人ユーザーに幅広く利用されていることから、BtoCマーケティングのさまざまな用途に活用できます。BtoBではどうでしょうか。

BtoBマーケティングは企業と企業のコミュニケーションが対象となるため、現状では、あまり利用されていません。ただし、一部で活用されています。

BtoBビジネスでLINEマーケティングが向いているのは、顧客企業側にとってLINEが利用しやすい、たとえば以下のようなビジネスが挙げられます。

  • 飲食店向けの食材卸会社
  • ビルオーナーを顧客とする不動産仲介業や不動産管理業
  • 企業向けスマホアプリのお客様サポート

LINEマーケティングの主な機能。無料で使えるのはどこまで?

LINEが提供するマーケティング施策には多様なメニューがあります。主なものをご紹介します。まず誰でも無料で取得できるLINE公式アカウント登録から始めます。

LINE公式アカウントの取得

まず行うのがLINE公式アカウントの取得です。

LINE公式アカウントは個人のLINEアカウントまたはメールアドレスと必要事項を入力して無料で取得可能です。

顧客に「友だち登録」をしてもらうことにより、コミュニケーションが可能になります。友だち登録されたユーザーには「あいさつメッセージ」が配信されます。

その後、LINE公式アカウントから各種のメッセージを配信できます。

公式アカウントは未認証アカウントとしてすぐに取得ができますが、友だち検索で表示されるには「認証済アカウント」となる必要があります。

認証済アカウントへの申請は「「LINE Official Account Manager」から行います。

認証済アカウントと未認証アカウントで機能や料金プランに違いはありません。

無料プランと有料プランの違いはメッセージ数

LINE公式アカウントの料金プランは以下です 。

LINE公式アカウントの料金プラン

無料プランと有料プランの違いは、配信できるメッセージの通数となっています。有料プランも低料金から設定されているので、小規模事業者でも活用しやすいといえます。

メッセージには画像や動画も使用できます。なお、LINEチャットの送受信、応答メッセージ、あいさつメッセージは上記のメッセージ通数にカウントされません。

公式サイトによると、料金プランは2023年6月1日に改訂される予定です。

無料で活用できる「リッチメニュー」「クーポン」などの機能

無料プランでも利用できる機能として、「リッチメニュー」「クーポン」「ショップカード」「チャット」などがあります。

各種の機能はWebの管理画面で詳細設定・編集・管理ができます。

リッチメニュー
トーク画面に各種のメニューボタンを表示させる機能です。表示する/しない、メニューの内容は管理画面で編集できます。

LINEのリッチメニュー

クーポン
割引やプレゼントなどのデジタルクーポンを配信することができます。
多くのユーザーが友だち 登録した公式アカウントでクーポンを利用していて、ユーザーの期待度が高いサービスです。
友だち登録のお礼としてクーポンをプレゼントする施策も有効です。
クーポンの開封者数、使用者数などを計測して、その後の施策に活かすことができます。

ショップカード
ショップカードは紙のスタンプカードのように来店や購入に応じてポイントをためることができる機能です。

ポイント付与条件や特典などを設定できます。

チャット
個人ユーザー同士と同じように、LINE公式アカウントとユーザーとが1対1のコミュニケーションができる機能です。
飲食店や美容室の予約、問い合わせなどにチャットで対応することができます。
リッチメニューに「問い合わせ」「予約する」などのボタンを設置してユーザーにチャット可能であることを知らせることがおすすめです。
チャットの送受信はメッセージ配信数にカウントされません 。

ステップ配信
ステップメールを自動配信する機能です。友だち登録したユーザーに対して、あらかじめ定めたシナリオに沿ってメッセージが配信されます。
複数のメッセージをタイミングよく届けることにより購買促進や認知度アップ、ブロック率の低下に効果があります。
ステップ配信機能も無料プラン内で利用できますが、配信メッセージはメッセージ配信数にカウントされます。

LINE広告

前述したように、LINEのユーザーは国内9,300万人、幅広い年齢層をカバーしています。

さらに、ユーザープロフィール、過去の購買履歴などから精度の高いターゲティング設定ができることが強みです。

LINE広告は少額から出稿が可能です。実店舗のようにエリアを限定したビジネスを展開している場合、地域を限定した広告配信によりコストをおさえることができます。

配信先は、トークリスト、LINE VOOM、LINE NEWSなどの各画面やLINEアプリなど。トーク画面の上部が特に効果が高く、この場所に特定して広告を配信する「Talk Head View」というサービスもあります。

一定の広告予算がある企業なら、「LINEプロモーションスタンプ」も有力な広告手段です。200万円からと費用をおさえられる従量課金型のメニューもあります。

LINE広告を効果的に使って友だち登録を増やすことができれば、その後のLINEマーケティングに有効です。

その他

LINEで集客に活用できる機能はほかにも

  • LINEチラシ
  • LINEミニアプリ
  • LINE STAFF START
  • LINEで応募

などがあります。

LINEマーケティングを検討の際は、公式サイト「LINE for Business」で最新情報を確認してください。

シャノンのMAがLINE連携して、BtoCマーケティングを本格支援

シャノンのMAはBtoCマーケティングにも活用しやすい機能を備えています。LINE連携もそのひとつです。商品紹介ページを構築しやすいWebサイト作成ツールやサードパーティークッキーに依らないダイナミックリターゲティング広告配信システムもBtoCマーケティングに有効です。

シャノンのMAにLINE送信機能が追加

シャノンのMA(マーケティングオートメーション)にLINE送信機能が追加されました。LINE公式アカウントの友だちが自動でMAのリードとして連携されます。

LINE公式アカウントから大量のメッセージを送信するときにはコストがかかりますが、顧客行動履歴に基づき送信対象を絞り込むことでコストを抑え、費用対効果を高めることが可能です。

シャノンのLINE送信機能

また、リードに合わせてリッチメニューの表示を出し分けすることができ、効果的なOne to Oneマーケティングを実施できます。

MA連携によりLINEマーケティングを効率よく行うことができることに加えて、LINEの友だちと他のリードとを一元管理できるということが大きなメリットといえます。

SMS・メール・DMなどとLINE施策を組み合わせた効果的なマーケティング戦略を実現できます。

次世代を見すえたWebサイト構築や広告配信システムも利用可能

シャノンのMAはLINEマーケティング連携以外にも、これからのBtoCマーケティングに欠かせない機能を提供しています。

そのなかからマルチデバイス対応のWebサイトを簡単に作成する「vibit CMS Neo」、Cookieレスでダイナミックリターゲティング広告が配信できる「SHANONアドクラウド」の2つをご紹介します。

vibit CMS Neo
「見たままヘッドレスCMS機能」が追加されたvibit CMS Neoを使うと、数万点を超える製品マスタ情報であっても専用サーバー不要、複雑な検索や製品情報の参照やパーソナライズなおすすめ商品のレコメンドが可能です。

SHANONアドクラウド
国内初のサードパーティークッキーに依存しないダイナミックリターゲティング広告配信が可能なサービスです。
プライバシーに配慮しながらユーザーに最適な情報を表示させることが可能です。

 

SHANON アドクラウド

まとめ

本稿のポイントは以下の4点です。

  1. 利用者数・アクティブ率が国内最大のアプリであるLINEを使うLINEマーケティングは、主にBtoCマーケティングで活用されています。
  2. LINEの企業公式アカウントからの配信は開封率が60%といわれ、クーポンやキャンペーンの反応率も高いという調査結果があります。
  3. LINEマーケティングで企業が無料で利用できる機能として「クーポン」「リッチメニュー」「ショップカード」「チャット」などがあります。メッセージ配信数が増える場合は有料プランとなります。
  4. LINE広告は地域や属性を限定して配信することで定料金から利用できます。

最後に、シャノンのマーケティングオートメーションでは、データの一元管理による効率的なリード獲得とナーチャリングが可能です。
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