ディスプレイ広告はWeb広告のひとつで、普段見ているWebページの各所に配置された広告スペースに表示されています。

この記事では、ディスプレイ広告とはどんなWeb広告なのか、リスティング広告との違いなどについて解説していきます。さらに後半では、シャノンが実践する、MAを活用した広告の効果測定についてもご紹介します。

新規リード獲得に欠かせない「ディスプレイ広告」とは

ディスプレイ広告とは、ユーザーが見ているWeb画面に表示される広告です。リスティング広告との違いも解説していきます。

ディスプレイ広告は、潜在顧客層への重要なアプローチ

BtoBマーケティングでは見込み客に対して時間をかけてフォローしていきますが、その前段階として、常に新たな見込み客を獲得していかなくてはなりません。
そこで欠かせないのが、Web広告です。

Web広告の代表例として「ディスプレイ広告」があります。

ディスプレイ広告は、Web画面の一部に設定された広告スペースに表示する広告で、バナー広告と呼ばれることもあります。テキストやグラフィックのほか、動画も表示されます。ユーザーがクリックしたときに広告料金が発生する「クリック課金」が一般的です。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は「リターゲティング広告」と呼ばれることもあります。リターゲティングとは、特定のWebサイトを一度訪問したあとに、他のページの広告スペースにそのWebサイトの情報が表示されることをいいます。

ディスプレイ広告により、購入意欲がまだ高くないが潜在ニーズがある見込み客に対して幅広くアプローチできます。
BtoBマーケティングにおいて、新規のリードを獲得する「リードジェネレーション」のため、ディスプレイ広告は欠かせない手段のひとつです。

地域や年齢層で絞り込みもできる、ディスプレイ広告の出稿

ディスプレイ広告を出稿したい企業は、各種Webメディアを一元管理して広告を配信する「アドネットワーク」に依頼します。企業によっては、直接依頼をせずに広告代理店を介します。

「Google ディスプレイ ネットワーク(GDN)」「Yahoo! ディスプレイアドネットワーク(YDN)」が、日本で利用されている二大ネットワークです。

GDNではWebページ、Youtube、Gmailなどのユーザーにディスプレイ広告が配信されます。
YDNではYahoo!ニュース、ヤフオク、その他提携しているWebメディアに広告が配信されます。検索したキーワードに関連する広告が表示される「Yahoo!サーチターゲティング」という独自のしくみもあります。

ディスプレイ広告は、見込みの高いターゲットを設定して効率よく出稿することができます。

GoogleやYahoo!は「地域」「性別」「年齢」などの属性データを収集し、さらに個々の閲覧履歴からユーザーの興味関心に関する情報も蓄積しています。広告主はこれらを指定して、広告を表示させるターゲットを絞り込むことができます。

検索結果画面に表示される「リスティング広告」との違い

Web広告にはほかに「リスティング広告」があります。
リスティング広告とは、キーワード検索をした結果の上部に表示される広告のことです。

リスティング広告

リスティング広告は、ユーザーが検索エンジンに特定のキーワードを入力したときのみ表示されます。したがって、新しいサービスや幅広く告知したいイベントの情報などには向きません。

また、リスティング広告は一件あたりの料金が高い広告主の情報が上位に表示されるしくみになっていますが、表示件数を少なくして、予算の範囲内で運用することも可能です。

ディスプレイ広告で成果を上げるには、継続的な効果検証とコンテンツの改善が重要

ディスプレイ広告はターゲットを絞り込んで効率よく配信できますが、コストに見合うCVを得ることは簡単ではありません。

GDNやYDNの管理画面では配信済の広告のパフォーマンスがFBされるので、効果が高かった配信先、配信時間などを確認し、出稿プランを常に見直していく必要があります。Google アナリティクスで広告から流入するユーザーの行動履歴を分析することも必要です。

もうひとつ改善を重ねていきたいのは、広告コンテンツです。ディスプレイ広告が配信されてもクリックされない場合、

  1. ターゲット設定が適切ではない
  2. まだ認知度が低いので、もう少し配信を続けて様子を見る必要がある
  3. クリックしたくなるディスプレイ広告を提供できていない

などの理由が考えられます。3の場合は広告のビジュアルを改善する必要がありますが、どんなコンテンツがクリック率を上げるのかを知ることは簡単ではありません。そんなときに役立つシャノンの実践例をこのあとご紹介します。

【シャノンの実践例】効果的なディスプレイ広告配信のため、MAのデータを活用

シャノンのマーケティングチームがMAツールの運用で蓄積したナレッジを広告配信に活用している事例をご紹介します。

MAツールとディスプレイ広告の位置づけを確認

Web広告はMAにおける有力な手段のひとつであると位置づけられます。

MAは、最初の段階で新規の見込み客を獲得するリードジェネレーションから始まります。BtoBにおけるリードジェネレーションにはオフライン/オンライン合わせて多くの手法があります。

  • オフラインの手段・・・直接営業、チラシの配布やDM、セミナー、イベント、TVCMなど
  • オンラインの手段・・・Web広告、SNS、オウンドメディア上のホワイトペーパー、ウェビナーなど

※詳しくは、リードジェネレーションとは?MA(マーケティングオートメーション)で効果的に見込み顧客を獲得する手法と事例を紹介を参照ください。

多くの選択肢がありますが、全く接点がなかった潜在顧客に対して効率よく情報を届けることができるWeb広告は、新規のリード獲得のために欠かせない手段といえるでしょう。

一方、MAツールは効果的なWeb広告の配信に役立つか?という逆の観点で考えると、直接の効用はありません。

広告の配信対象は匿名の幅広いユーザー、一方MAツールの主目的はすでに獲得したリードの中長期的なフォローであり、機能する領域が違うからです。

ただし、MAツールやマーケティング活動全般で蓄積した「CVRの高いコンテンツ」「見込み客の属性」などの情報を広告配信に役立てることができます。次にその事例をご紹介します。

(シャノンの活用例1)広告に追加する「カスタマーリスト」にMAのデータを利用

Google広告やFacebook広告には、企業が保有するカスタマーデータを広告のターゲット設定に追加することで、より精度の高い広告配信を実現する機能があります。

CRMの情報を使用することが一般的ですが、シャノンではここにMAの見込み客リストを追加しています。
リストは更新できるため、つねに最新の見込み客情報を広告配信にリンクさせることができます。

(シャノンの活用例2)広告配信後、「どこから、どのクリエイティブで獲得したか」をリードに紐づけて管理

広告を配信したあと、どの広告からの流入が多かったかについてはYahoo!やGoogleの広告管理画面で確認できます。しかし、獲得したリードがどの広告を経由してきたのか、あるいは広告以外からの流入化、についてはわかりません。

シャノンのMAツールがあれば、資料請求やウェビナーなど「CVするまでにどのページにアクセスしたか」だけでなく、「どの広告媒体から」「どのクリエイティブから」CVに至ったかをリードに紐づけて計測することができます。以後の広告出稿計画について、より精緻にプランを組み立てることが可能です。

「どこから、どのクリエイティブ」でリードを獲得したか

合わせて利用したい、シャノンの「Webパーソナライズ機能」

2021年、シャノンのMAツールは「Webパーソナライズ機能」を標準追加しました。広告配信などと合わせて新規のリード獲得のために活用できます。

この機能により、匿名のリードがWebページ再来訪したときに、過去に見たページに関連する情報がポップアップやバナーで表示されます。
また、獲得済みのリードに対しても行動履歴に応じて最適化したコンテンツが表示されます。

Webパーソナライズ機能とは

※詳しくはシャノン、リードの新規獲得にも引き上げにも使える「Webパーソナライズ機能」のページを参照してください。

まとめ

本稿のポイントは以下の3点です。

1. ディスプレイ広告はユーザーが見ているWebページに表示される広告です。地域、年齢層、興味関心などでユーザーを絞り込んで効率よく広告を配信することができます。

2. ディスプレイ広告はBtoBマーケティングにおいては新規リード獲得に有効な手段の一つです。

3. シャノンでは、MAツールで検証した、効果が高いコンテンツや見込み客のデータをディスプレイ広告の配信に役立てています。

最後に、シャノンのマーケティングオートメーションでは、データの一元管理による効率的なリード獲得とナーチャリングが可能です。
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