【検証】SNS投稿につかえるChatGPTのプロンプトとは?

みなさま、こんにちは。
株式会社シャノン マーケティング部の村野です。

ChatGPTを使って、SNSの投稿文を作成できたら便利だと思いませんか?
この記事では、SNSへの投稿文を「いいかんじ」にしてくれるプロンプトはなにか?を検証した過程と結果をご紹介いたします。

企業のSNSご担当者さまはもちろん、ChatGPTのプロンプトにお悩みを持つみなさまのお役に立てたらと思い記事にしてみましたので、最後までご覧いただけますと幸いです。
なお、本記事ではGPT3.5を使用しています。

▼3分で分かる!動画でのご紹介はこちら。

 

SNS投稿にChatGPTを活用しようと思った背景

私は現在マーケティング部でSNSを担当しておりますが、投稿内容の作成に時間がかかり投稿頻度をあげられないという悩みを抱えています。

改善にあたって自身の業務を効率化する方法を考えたときに、ChatGPTを活用して作業時間を短縮することはできないかと思い、業務に組み込む方法を模索しはじめました。

活用できるポイントを探るにあたり、改めてSNSの投稿文作成のフローを考えてみます。

・スケジュールを立てる
・内容のテーマを決める
・文章を作成する
・文章の表現を決める
・投稿する

本来はもっと複雑なフローですが、大枠ですとこの流れで進めていることが多いです。
今回は、一番チャレンジしやすそうな要素「文章の表現を決める」に絞ってプロンプトを考えてみました。

試行錯誤の末にわかった、投稿文を「いいかんじ」にしてくれるプロンプトは何か?
検証結果はブログの最後でご紹介いたします。

前提

検証内容:
・プロンプトのパターンを考えてどう変化するかを検証する
・そのなかから業務で活用できそうなプロンプトを選定する

条件:
・検証にあたってChatGPTにインプットするSNSの投稿文章は統一する

インプットするSNSの投稿文章:
「コンテンツナーチャリング」についてご紹介します。リードナーチャリングにおいて、お客様の購買プロセスを青い三角形の「認知」「興味」「関心」「比較」「検討」「商談」の順に上昇させることが重要です。このプロセスをコンテンツを通じて推進していくことを「コンテンツナーチャリング」と呼びます。

パターン1:役割・目的を与えてみる

シンプルな指示

まずは、この先プロンプトによる変化を分かりやすくするためにシンプルな指示を出してみます。

ChatGPT_Blog

気づいたこと:
・元の文章に近い形ででてくる
・かなりフォーマル
・言い回しが変わった

具体的な要求をせず「表現を変えてください」とだけ伝えると変化は最小限で、変わったのは文体のみでした。(「~と呼びます」が「~と称します」になるなど。)

役割を与える

次に、プロンプトといえばこちら。
ChatGPTに役割を与えるロールプレイ型のプロンプトを試してみます。
先ほどの文章に、「あなたはBtoB企業のSNS担当者です」という一文を加え生成してもらいました。

ChatGPT_Blog

気づいたこと:
・元の文章に近い形ででてくる
・かなりフォーマル
・言い回しが変わった

こちらは最初の指示と同様、大きな変化は見られませんでした。

目的を与える

次は、ChatGPTに目的を伝えてみます。今回はInstagramへの投稿を目的として生成してもらいました。

ChatGPT_Blog

気づいたこと:
・絵文字とハッシュタグがついた
・文体がカジュアルになった

ChatGPTでSNSを指定することでそれっぽくはなりましたが、元の文章と大きな差異は見られません。

また、生成された文章を見ると、SNSにしては堅い印象を受けませんか?
人力で投稿文を考える際は、ブランドのイメージにもよりますが親しみやすさをだすために、絵文字をつけたり、言い回しを柔らかくしたり、表現の工夫をするはずです。

ここまでのプロンプトでは、そういった要素を指定することができないため、次はそれらの要素をカスタマイズできるようなプロンプトを生成していきます。

ここまでのまとめ

・役割と目的を伝えるだけでは文章に大きな変化は見られない。

パターン2:特徴・キャラを与える

パターン①を参考に、投稿文作成において必要な要素をまとめたのが以下です。
客観的に判断できる要素を「特徴」、主観的な要素を「キャラクター」として定義しました。

特徴
・見出しの有無
・絵文字の有無
・ハッシュタグの有無

キャラクター
・トーン:カジュアル↔フォーマル
・言い回し:ポジティブ↔ネガティブ
・語尾:○○

これらの要素を指定して作成できたら便利ですよね。
たとえば、トーンを「カジュアル」または「フォーマル」にカスタマイズするなどです。

例1)カジュアルなトーン

例2)フォーマルなトーン

ChatGPT_Blog

特徴・キャラクターを与える

それではChatGPTに、特徴とキャラクターの要素を伝えて元の文章に反映するよう指示を出してみます。

ChatGPT_Blog

気づいたこと:
・特徴の見出し、語尾が反映されない。

このあと、何回かおなじように試してみたのですが、特徴が反映されなかったり、キャラクターが不安定になる(「どすえ~」の語尾が反映されない)といった問題が発生しました。

ChatGPTに反映されない理由と正しい指示方法を聞いてみたところ、要約すると「指示が抽象的なため文章で指示してほしい」と回答があったのでそのように指示してみます。

それがこちらです。

ChatGPT_Blog

気づいたこと:
・元の文章と比べ、大きく変化を出せるようになった
・元の文章にはない文言が追加されているが、要素として指定した内容は備わっている
・指示を出すときは要点のみではなく具体的に指示をするとよい

特徴・キャラを「制約事項」にまとめて与える

ここまでで必要な要素を反映することはできましたが、文章が勝手に追加されてしまう点、また、指示が所どころ不安定な点があるため、最後に「元の文章の意味や要点を変えずに」という指示を加えてみます。
また、特徴とキャラクターを分けずに「制約事項」として指示した結果、こうなりました。

ChatGPT_Blog

同じ文章で制約事項を変えても同様に回答が得られるのでしょうか?
語尾をお嬢様口調(「ですわ」「ですのよ」)で指定して生成したものがこちらです。

ChatGPT_Blog

気づいたこと:
・元の文章と比べ、大きく変化がみられる
・「意味や要点を変えずに」といった一文を加えることで文章の破綻が大幅に軽減される
・特徴・キャラクターは分けず制約事項として指示しても反映される

要素を変えても指示通りに回答を生成してもらえました。

パターン①と比較すると、表現が元の文章から大きく変化し、生成された文章自体は使える形になってきたのではないでしょうか。

一方で特徴やキャラクターを指示する方法ですと、それらの中身を考える必要があるのでやや手間がかかりますよね。もっと楽に変化を持たせたい場合や、理想とする具体的な文体がある場合を想定したプロンプトも検証してみようと思います。

ここまでのまとめ

・文章ごとで意図的に変化を付けられるようになった
・課題として、フォーマット(条件)を考える必要がある

パターン3:参考文体を与える

参考文体があれば、文章を真似させれば良いだけなので、より簡単に文章を作成することができるのではないでしょうか。

ChatGPTを使ったステップとしては、
・特徴を出させる
・文体を真似させる

の2つがあるので、ひとまとめにしてChatGPTに指示してみます。

特徴を出して真似させる

参考文体(以下文章①)は、過去シャノンがXに投稿したポストを入力しました。

ChatGPT_Blog

気づいたこと:
・文章表現と訴求内容の特徴が混ざっている
・ハッシュタグ、見出しがないなど、欲しい要素が入っていない

参考文体の特徴を出して反映させるだけでは、元の内容の訴求内容も反映されてしまいました。本来したかったことは、絵文字や見出しをつけて文章のテイストを揃えることで、イベントの出展情報といった訴求内容は反映してほしくない要素でした。

フォーマットに沿った特徴を出して真似させる

次は、予めフォーマットを指定して、それに倣った特徴を生成してもらいます。

ChatGPT_Blog

気づいたこと:
指定した特徴はすべて反映されている

余計な文言はありますが、使える形になってきたのではないでしょうか。

別パターンでも回答が生成されるか検証するために、元の文章①に他の要素を加えてみましょう。語尾「ござる」を追加してみます。

※指示の文章に「すべて」という文言を追加しています。

危うい箇所はありますが、反映はされています。
参考文章を真似て生成する際は、予めフォーマットを指定することである程度は理想の形に落とし込むことができそうですね。

ここまでのまとめ

・文体を真似て抽出することで理想の文体に近づけることが可能。

まとめ

どのプロンプトが活用できそうか?について、シャノンではパターン③の使い勝手が良さそうだと感じましたが、SNSの運用方針によっても使用したいパターンが異なるのではないでしょうか。

みなさんにとって、どのプロンプトが魅力的でしたか?

・パターン1:役割・目的を与えてみる
・パターン2:特徴・キャラを与えてみる
・パターン3:参考文体を与えてみる

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